ショートストーリー

明日への贈り物 Episode2

母の「正解」のために生きてきた少女 自ら踏み出す人生の一歩目

いばらきの子どもと子育てファミリーへある家族の物語をご紹介します。
この物語が誰かの救いや気づき、そして児童虐待防止につながることを願って。

幼い頃から続く母の過干渉 期待に応えようと押し潰された心

「あなたのためよ」小さな頃から、繰り返し母に言われてきた言葉。
高校生になったある日、進路アンケートを配られた私は、自分の好きなことも、やりたいこともないことに気付いた。クラスメイトは楽しそうに「アタシ、美容師になりたいから専門行くんだ」と話している。
帰宅後、白紙のアンケートを見た母は「国立大に進学して、大手企業に就職しなさい。それがあなたのためよ」と言い放った。私は声も出せず、部屋に閉じこもって泣いた。この感情の名前も理由も分からなかった。思い返せば、母の望むように良い成績を取るために勉強して、母の望むように歩いてきた。失敗すると顔を歪める母が怖くて、必死だった。
翌日、教室に入ろうとすると吐き気がして、初めて保健室に向かった。それから、心理カウンセラーの先生と何度も話した。先生は、目には見えない虐待もあると教えてくれた。教室に通えなくなってから半年、両親を交えて話し合い、休学を決めた。
今、病院に通いながらボランティアで小学生に勉強を教えている。母は「自分の言動が娘を苦しめていた」と気付いてショックが大きかったようだが、最近は私の意志を尊重してくれるようになった。まだ夢も目標もないけれど、以前よりも心が軽い。これからの未来は、私のものだ。

※取材した実例をもとに一部フィクションを加えています

虐待かなと思ったら児童相談所虐待対応ダイヤル189番へ子育てに悩んだら児童相談所相談専用ダイヤル0570-783-189
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